温泉名・施設名:湯の平温泉 露天・野天風呂
場所:新潟県新発田市滝谷
[地図]訪問日:2009.10.16(金)
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
日帰り入浴料金:無料 (タオルなし)
勝手に5段階評価:☆☆☆☆☆
新発田市にある、歩いてしか行けない秘湯、湯の平温泉。
以前、このブログ(
ブログ参照)でも紹介したことがあるが、湯の平温泉へ通じる赤谷林道(加治川治水ダム~加治川ダム間の林道で、車も通行可能だった)の度重なる崩落により、2003年以降閉鎖され、車はおろか、徒歩での進入も禁止されていた(実状は登山愛好家や秘湯マニアは自己責任の元、通行していたようだが)。
2008年~2009年の林道整備の工事が終わり、2009年10月1日(木)、正式に林道が開通した。
林道の開通を心待ちにしていた私は、早速訪問してみた。書きたいことが山ほどあるので、3回に渡って紹介する。前編は基本情報と温泉までの道のり、中編は本湯(男女時間帯別露天風呂)、後編は蟹湯(混浴野天風呂)について紹介する。
湯の平(ゆのひら、ゆのだいら)温泉は、掛留沢駐車場(加治川ダムの駐車場)から、3.4kmの登山道を登った所にある温泉で、徒歩1時間半程度かかる。
加治川治水ダムからの林道、登山道のいたる所に温泉までの距離が書かれた案内標識があり、目安になるし、励ましにもなる。なお、加治川治水ダムの時点で、ドコモの携帯は圏外だった。
温泉は、かつて女湯だった本湯と混浴野天風呂の蟹湯があり、どちらも無料で利用できる。
本湯と蟹湯の間には湯の平山荘と言う山小屋があり、素泊まりや休憩ができる。湯の平山荘は例年7月~10月の間だけ営業される(要確認)。なお、2009年の湯の平山荘の営業期間は10月1日~11月2日である。
登山道は一部険しい場所もあるので、それなりの靴、服装で行くべきである。体力のない人はお勧めできない。ちなみに、登山道には数ヶ所、そこで亡くなった人の碑があった。
途中に3ヶ所吊り橋があるが、山荘の営業期間に合わせて橋が掛けられ、冬期は撤去される。
かつては掛留沢駐車場まで車で行くこともできたが、現在は掛留沢駐車場の8.2km手前にある加治川治水ダムの駐車場までしか車で行くことができない。
駐車場には多くの車が停まっていた。前日の新潟日報朝刊に、湯の平温泉の赤谷林道が開通したとの記事が載ったことも一つの要因であろう。しかし、新聞の記事がうまく伝わっていないらしく、この先の掛留沢駐車場まで車で行けると思っていた人が多かったようだ。
駐車場で話をしたおじさんは、その事実を知って帰っていったし、あとで温泉に一緒に入ったおじさんも、新聞に騙されたと話していた(実際は嘘は書かれていないのだが)。温泉に到着することなく、引き返している人もいた(元々温泉目当てだったかどうかは未確認だが)。

ゲートは厳重に閉鎖されていた。脇に人だけが通れる狭い通路があるのみ。この先には昔のゲートも残っていた。ここからは基本徒歩ということになる。
この日私は小さい折り畳み自転車を持参した。自転車での通行は認められてはいないが、自己責任の元、私はこの移動手段を選んだ。なお、ゲートの張り紙には、「入山による事故等については、自己責任となります。」とある。

かつては車が通れた林道であり、道は至って平坦である。
途中、日本猿の群れに遭遇した。近付くと去っていった。

林道の中間くらいから登り坂が多くなり、自転車を引いて歩いたりもした。登り坂を自転車を引いて歩くのは結構しんどい…。
約55分で掛留沢駐車場に到着。結局時間にして約3分の1くらいは引いて歩いたのではないだろうか。徒歩の場合、2~3時間はかかると思われる。
車が数台停まっていたが、関係車両であろうか。自転車も1台(帰りは3台)停まっていた。

「掛留沢」。ここからの3.4kmは完全に徒歩である。

登山道に入り、5分程で2つの小さな吊り橋がある。下記画像は「曲り沢」の吊り橋。

登山道の中間地点である「岩越平」。ここまではそれほど険しい道はない。

登山道の3分の2手前の「北股平」。唯一のベンチがある場所(だったと思う)。
日陰になっているので、休憩するのには丁度良い。

「北股沢」の吊り橋。最後の吊り橋で、3つの中で最も大きい。

簡素な造りで結構揺れる。この橋がないと、これ以上先に進むのは極めて困難である。

最後の吊り橋を渡ってからは、かなり険しい登山道となる。
まずは「北股登り」がある。岩肌を削って足場を作ったような峠で、個人的に一番キツかった。
それを超えたところに、清水が湧いている。「一杯清水」というらしい。ここで軽く水分を補給。

残り300m、最後の難所「水天狗坂」。ここも岩肌を歩く感じ。行きは下りだが、帰りは当然登り。

遠くに何か人工物が見えてきた。本湯の湯小屋である。

まもなく湯の平温泉に到着であるが、前編はここまで。
中編では本湯を中心に紹介する。次項(
ブログ参照)へ続く。
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