温泉名・施設名:煮坪
場所:新潟県新潟市秋葉区草水町3
[地図]訪問日:2008.06.15(日)
泉質:不明(温泉にあらず)
日帰り入浴料金:見学無料
勝手に5段階評価:-
まず始めに、ここは温泉ではない(笑)。
新津(新潟市秋葉区)と言えば、かつて石油の採掘で栄えた地域であり、新津油田は日本一の出油量を誇っていた。
煮坪(にえつぼ)とは、新津油田の全盛期に水、石油、ガスが大量に入り混じって1メートル余りも沸々と吹き上がっていたと言われる井戸であり、その様がまるで物を煮る音に似ていたことからそう呼ばれるようになったとのこと。
石油の大量採掘によるためなのか、次第に自噴の勢いは弱まり、今は山の中にひっそりとたたずんでいる。煮坪は、市の指定文化財である。
温泉でないことは当然知っていたが、温泉と石油はどちらも地中に埋まっているものなので、何か発見があるかも知れないと、訪問してみた。
煮坪に近づくと、やはり石油の臭いが漂ってくる。煮坪の周りは木の柵で囲まれていた。

水は濁っており、遠めで見るとただの池だが、近づくと黒い油が浮いているのが分かる。また、時折、天然ガスらしきものがボコボコッと湧いてくる。立て看板にもあるが、火気厳禁である。天然ガスに引火しかねない。
桟橋が煮坪中央まで伸びているのは、成分調査のためであろうか。

普通の人なら見学して終わりだが、私は温泉の調査の観点で訪問したので、まずは煮坪に指を突っ込んでみた。
油が指にまとわりつく。もちろん油臭がする。そして、勇気を振り絞って、舐めてみた(汗)。
わずかにしょっぱい!(気がする)。温泉で言えば、食塩泉に相当するかも知れない。これは大発見であった。
このすぐ近くにはかつて高坪温泉「長生館」という鄙びた温泉宿があったが、2000年頃に廃業してしまった。
私は訪問したことがなかったので、大変残念である。
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